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「食育講座 シリーズ3 おいしくいただくために 5 (全8回)」
日本には四季があります。季節によって素材(食材)が変わり、また地域によってもその内容が異なります。
その代表的なもののひとつに郷土料理と呼ばれるものがあります。
郷土料理とは、その地方ごとにある独特な料理のことです。地方料理とも言われます。その土地特有の気候風土や生活習慣の中で、生活の知恵と工夫が郷土料理を形作ってきました。しかし、少子高齢化や核家族化、通信手段や交通手段の発達であらゆる食品や食品情報が入ってくる中で、
郷土料理を家庭の中で、伝承する機会が薄れつつあります。
食育活動の一つとして、地産地消運動や地域の料理を見直し、次世代に伝承しようという運動も各地で行われています。
一般的に郷土料理といった場合、つぎのように区別することができます。
1.その土地の特産品をそれに適したその土地特有の方法で保存や調理したもの
2.調理方法は地域を問わず一般的なものであるものの、素材がその土地特有のもの
3.素材はその土地特有のものではないものの、調理方法がその土地特有のもの
4.地域おこしとして新たに郷土料理を創作したもの。素材もその土地の特産にこだわらず、調理法方もその土地特有の方法にかぎらず、調理人のオリジナルによって作られたものを、地元商工会や地元の行政が広告代理店やマスコミなどとタイアップして、「郷土料理」や「名物料理」に仕立て上げそれが根付いたもの
■わが国各地域の代表的な料理
●北海道
石狩鍋、ルイベ、松前漬け、ザンギ、三平汁
●東北
きりたんぽ・しょっつる鍋・稲庭うどん(秋田)、わんこそば・盛岡冷麺(岩手)、牛タン・ずんだもち・笹かまぼこ(宮城)
●関東
もんじゃ焼き・深川めし(東京)
●中部
ほうとう(山梨)、おやき(長野)、かぶら寿司(石川)、ますずし(富山)、きしめん(愛知)
●近畿
千枚漬け(京都)、柿の葉すし(奈良)、たこ焼き(大阪)、手こねすし(三重)
●中国
カキ料理・お好み焼き(広島)、出雲そば(島根)、ふぐ・瓦ソバ(山口)
●四国
さわち皿鉢料理(高知)、讃岐うどん(香川)、じゃこ天(愛媛)
●九州
筑前煮・博多ラーメン(福岡)、皿うどん・ちゃんぽん・しっぽく卓袱料理(長崎)、からし辛子れんこん蓮根(熊本)、さつまあげ(鹿児島)、チャンプルー(沖縄)
■旬の走り、旬の盛り、旬の名残
「旬」とは、野菜、果実、魚介類などがもっとも「おいしい時期」を指す言葉です。しかも栄養価ももっとも高い時期でもあります。「おいしい時期」とは、その食材が出回る最盛期でもあります。
旬には、その時期によって、旬の走り、旬の盛り、旬の名残といういい方があります。いずれも季節の食材の出回り時期を意味する趣のある言葉です。
★旬の走り
ある食材が出始めの時期のことを指します。はつもの初物ともいいます。市場に出回る量が少ないため、価格は高めです。季節の訪れを感じさせます。
★旬の盛り
出回り最盛期のことです。素材本来のうまみを一番味わうことができる時期で、価格ももっとも経済的な時期でもあります。
★旬の名残
最盛期が過ぎて、そろそろ旬が終わる時期のことをいいます。つぎの食材が出始め、季節の移り変わりを感じさせてくれます。
青果物の場合、マーケットの需要に合わせ、通常より早いあるいは遅い時期に出荷するためにハウスや温室で栽培し、人工的に温度や日照量を操作する促成栽培や抑制栽培によって旬がわかりにくくなっています。また、種子を輸出し、日本のマーケットに合わせた農産物を生産し輸入することにより、一年中さまざまな農産物が手に入ります。魚介類も養殖技術や情報手段、輸送手段、保存手段の発達により、季節を問わず日本中・世界中から手に入れることができます。
私たちの食生活は豊かになりましたが、その反面、地球規模で考えると食料不足を抱える国もありその地域間格差の問題や「旬」そのものがわかりにくくなっていることを私たちは考えなければいけません。
■旬の野菜・旬の魚
代表的なものです。北海道と沖縄とでは季節のずれもあるので、厳密な区分けはできません。
◇青果物
春・・・カブ・セロリ・タケノコ・アスパラガス
夏・・・トマト・エダマメ・トウモロコシ
秋・・・柿・シイタケ・サツマイモ
冬・・・ハクサイ・リンゴ・レンコン
◇水産物
春・・・カツオ・サワラ・アサリ
夏・・・イサキ・スズキ・ウナギ
秋・・・サンマ・カツオ・ホタテ
冬・・・ブリ・ヒラメ・アンコウ
注:上記は、東京都中央卸売市場のホームページから旬の食材を抜き出して作成したものです。地域によって季節が違う場合もあります。
次回は、「調理の基本を知ることは、食への関心を高める」です。
(牟田実の食育講座 No.22)
2007.08.15 09:02:56
| きゃりあ塾
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