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「牟田実の食育講座2」
今回は、私たちの食生活を考えてみます。
私たちのライフスタイルが変化することで、食の提供スタイルや食べるスタイルも変化しています。
食育とは、時代の流れの中で、私たちが守るべきこと、変えるべきことを考えることでもあります。
■外部化する食
私たちの生活に欠かせない「衣・食・住」を見てみると、いずれも外部化されてきました。
まず最初に外部化されたのが「住」。 私たちは自分で住む家を建てるということはほとんどなくなりました。ログハウスを自分で建てるという人も中にはいるかもしれませんが、それはどちらかというと趣味の領域です。家をリフォームする、修繕するという場合でも、専門の業者にお願いをするというのが常になりました。
次に、外部化されたものが「衣」です。今では、自分や家族が着るものを縫う、編むということはほとんど見られなくなりました。裁縫は、取れたボタンをつける程度で、これも住と同じく完全に外部化しています。
そして、現在外部化しつつあるのが「食」です。かつお節を削る、漬物を自分でつける、魚を三枚におろすという光景は、一般的にはみられなくなり、それぞれ、かつお節を削る代わりに調味料を使う、漬物を漬ける代わりに、惣菜を買ってくる、三枚におろす代わりに、切り身を買ってくるという傾向にあります。温めるだけ、盛り付けるだけで食べることができる調理済み食品も数多く販売されています。
このような「食」の外部化の流れは、「住」「衣」と同様、大きな流れとして一層進むと考えられます。
そして、外部化した食は、お金をかけても本物、健康、おいしさや安全を追求していきたいという消費者ニーズと、安価で手軽な食という消費者ニーズへの二極分化していくものと考えられます。
■多様化する食
ライフスタイルの変化は、食の外部化だけでなく、同時に多様化を進めていきます。ここでいう「食の多様化」とは、単に商品の多様化ということではありません。むしろ食に対する意識の多様化といえるでしょう。
物質的に豊かになったために、ライフスタイルがますます多様化し、生活における食に対する考え方も多様化してきました。
その結果、新商品、季節限定・地域限定商品といた商品の多様化、個食・孤食・会食・中食といった食べ方、健康志向・簡便志向・本物志向といった食に対する意識、スーパーマーケット・コンビニエンスストアといった流通形態、イートイン・フードコートといった飲食形態など商品・食行動・流通・サービスなどの多様化とつながっていると考えられます。
■「食事を作る」から「食事を買う」時代へ
食の外部化の中でも、家庭外で作られた惣菜や弁当、調理済み食品を家庭や職場で食事として利用するという「中食」が今後ますます拡大していくことが考えられます。
外食の売上高はここ数年なだらかな低下をたどっている一方、 調理食品の消費傾向は、確実に増え売上高では、昭和57年レベルの倍に迫ろうとしています。
これは、私たちのライフスタイルの変化がもたらしているものと考えられます。 少子高齢化、核家族化、個食化、孤食化、世帯経済格差の拡大などさまざまな要因により、これまでの「内部化した食」から「外部化した食」への傾向が顕著となっています。言い換えると、「食事を作る」から「食事を買う」時代へ変化しつつあるということです。その中でも、特に中食が伸びてきており、「食事を買う」については今後二極分化しながら一層この傾向は進んでいくものと考えられます。
2007.05.28 19:16:47
| きゃりあ塾
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