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「牟田実の食育講座1」
最近、勉強会や講習会で、食に関心をお持ちの方と接する機会があります。
有機栽培の野菜は、普通の野菜より安全でおいしい。
遺伝子組換えの食品を食べるのは体に良くない。
輸入の農産物は残留農薬が多くて、できるだけ国産の野菜を食べたい。
こういう声をよく聞きます。
しかし、自分で考えることなく先入観で良い悪いを決め付けている人が多く、そういう人に限って「食育」の大切さを訴えています。
その場合の「食育」とは極めて偏ったものだとおもいます。
そのように私が思うこと自体偏っているのかもしれませんが。
そんな私の考える「食育」をご紹介して行きたいと思います。
題して「牟田実の食育講座」です。
■生きるために食べる
私たちにとって、「食」は生命を維持し、健康を増進し、成長し、子孫を残し、種を次の世代に伝えていくためには、必要不可欠なものです。食物から栄養素を摂り、それらが私たちの体を作り、身体活動を行うためのエネルギーに変わります。
ただし、この部分だけでは、他の動物が生きるために餌を食べることとなんら変わりがありません。
私たち人間にとって、食べることの意味は、単に空腹を満たすため、健康を維持増進させるためだけではありません。この食は、人と人との出会いや別れ、祝い、弔い、人や自然に対する感謝や祈りなど、人と人を結びつける、人と社会を結びつける、社会と社会を結びつけるといった重要な役割をもっています。
■「食べる」とは文化そのもの
また、自然界の物質を、私たちが食物として食するために、その物質の食べることができない部分を洗浄したり殺菌したり切除することで食べることができるようにする。おいしく食べるために味をつける、食べやすくするために、切る、煮る、焼くなど調理をするといった行為が伴います。さらに、食物を安定的に食べることができるように、保存もします。
それらは、地域の自然環境、経済状況、宗教、価値観、歴史観、社会構造などさまざまなものと密接な関係があります。これらはまさに文化であり、「食べる」とはまさに私たちの文化そのものでもあるのです。
■ 食を通じて生き方を学ぶ
「食」という字を分解すると「人に良い」と書くことができます。これは、単に、「人の健康にとって良い」というものだけを意味するものではありません。食を通じて、人と人とのコミュニケーションをとる、ストレスを解消するなど心の部分も癒されるなどの働きが「食」にはあります。同時に、自足自給をしている人を除き、私たちの食は、世の中のさまざまな仕組みが支えています。言い換えると世の中とのかかわりの中で食が成り立っています。つまり、私たちは、社会とのかかわりの中で生きている、生かされている存在であることを知ることができます。
言い換えると、食べ方を見るとその人がわかるといっても過言ではありません。私たちは、食を通じて先人の知恵や世の中の仕組み、社会とのかかわり方など生き方を学んでいます。
2007.05.24 22:27:00
| きゃりあ塾
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