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11月19日に行われる第16回食生活アドバイザー検定に向けての合格講座を各地で実施しています。
講座を終えた会場(東京・大阪・福岡)で講座を受講された皆さんから、講座の後、メールで頂戴しました質問とその質問に対する答えの第3弾です。
受験勉強の参考としてください。
頂戴したご質問に対しては、原則として24時間以内にお答えしています。
Q:問題集・過去問をやってみて、引っかかってしまう部分として、以下の定義を 教えていただきたく思います。
(1)肥満について
(2)体脂肪率について
(3)新陳代謝について
(4)円高、円安の時に起る環境について
・産業の空洞化が懸念される。
(5)インフレの時
・物価が上がるとなぜ賃金が上がるのか?
(物が高い金額で売れるから企業が儲かり賃金も上がっていくということでしょうか?)
A:いずれも簡単そうで難しい質問です。
(1)肥満について
日本肥満学会の定義によりますと肥満とは「脂肪組織が過剰に蓄積した状態」(1999年)とのことです。
一般的に肥満といった場合、体内、特に内臓の周りや皮下に脂肪が過剰に貯蔵蓄積された状態をさし、食生活アドバイザーでも同様な定義で扱われているようです。
過去の食生活アドバイザー検定をみてみると、体重が多いから「肥満」、少ないから「肥満ではない」ということでなく、体重が少なくても、体脂肪(つぎの項目で説明しますが)が多い状態は肥満(かくれ肥満とも言われます)といった形での問題がいくつか見ることができます。
肥満は、生活習慣病の遠因(間接的な原因)となるので、食生活においては肥満防止は大きな課題と思われます。
(2)体脂肪率について
体脂肪率とは、体重に占める脂肪の割合(重さ)を指します。
男性では15?19%、女性では20?24%程度が適正といわれています。
肥満度を測るには、この体脂肪とBMI(体重を身長の二乗で割ったもの)がよく使われます。
(3)新陳代謝について
新陳代謝とは、髪の毛が抜けて新しいものが生えるというように、古いものが新しものへと変わっていくことです。食生活アドバイザーでは主に細胞や皮膚などの組織の変化に使われているようです。
加齢とともに、落ちてきますが、新陳代謝を活性化させるためには、適度な運動や食生活、過度なストレスを減らすなどが重要と思われます。
(4)円高、円安の時に起る環境について
・産業の空洞化が懸念される。
ご質問の環境というのは、円高・円安時の特徴的な現象ということと解釈してお答えします。
円高・・・輸出企業の収益が下がる、海外旅行は割安感、産業の空洞化など
円安・・・上記の逆
ただし、正確には、上記の現象は円高円安だけで起因するわけではありません。
たとえ、円安状況であっても、旅行業者間の競争などで販売価格が下がることもあるでしょう。円高になっても、海外からの輸送コストを考えると国内に工場や事務所を新設したほうがコストが下がることも考えられます。一概に円高円安だけが直接的な原因とは言えません。
食生活アドバイザー検定では一般的な現象にどのようなものがあるのかという問いかけが多いようです。
私たちが口にしている食品が海外から入ってくる時に、円高や円安は大きな影響を与えます。こういった意識を持っていただく程度でいいのではないでしょうか。
因みに、円高・円安がなぜ起きるかというメカニズムについては、様々な要因があります。
しかし、これというような主要因はわかりません。エコノミストや為替のディーラーが存在するというのはよくわからないという証です。
(5)インフレの時
・物価が上がるとなぜ賃金が上がるのか?
(物が高い金額で売れるから企業が儲かり賃金も上がっていくということでしょうか?)
まず、賃金も物価の一つと考えてください。会社経営という視点から見ると、原材料費と同じように賃金もコストです。その意味では、賃金も物価です。
よく賃金が上がると物価が上がるといいますが、良く考えると物価が上がると物価が上がるといっていることです。でも、これは正しい。なぜなら物価というのは連鎖しているからです。
モノが高い金額で売れると企業が儲かるのかというと、そこはむずかしいですね。
一時的には利益が出るかもしれませんが、お金の価値そのものが下がっていますので長期的に見て利益がでるかどうかは不明です。
食生活アドバイザーでは、インフレとはどういうことかという程度をご理解いただければいいのではないでしょうか?
Q:2級のテキスト(食生活アドバイザー検定2級に面白いほど受かる本)の277ページ「解答と解説」に「ミールソリューションをMS、フランチャイズチェーンをFCと解答しただけでは不正解」とあるのですがなぜですか?
A:採点の基準については、検定事務局の見解・判断となるので私の立場としては何とも申し上げられません。ただし、二つとも2級のレベルであれば当然ご理解いただくべきキーワードですので、ミールソリューションやフランチャイズチェーンとして解答してくださいということではないでしょうか。
もし、どうしても気になるようであれば検定事務局に直接確認してみてください。
Q:模擬問題集の問13 「立食パーティー時のマナーに関する?」を解説された際、「上席は入り口から一番離れている席」と習ったのですが、入り口が2箇所ある場合はどこの席が上席になるのでしょうか? (職場の飲み会などで幹事をする際、いつも気になっています)
A:立食パーティーにおいて上席というのはあまり言いませんね。立食というのは食べるのが目的ではなく、食を通じて歓談するのが目的です。ですから自由に動くということが前提になります。たぶん解説のお聞き間違いではないでしょうか。
着席の場合であれば、お客様がいらっしゃる場合、上座をどこにするのかというのはあります。しかし、特にここでなければいけないということではありません。たとえば、高層ビルなどで夜景がきれいに見える場所などは入り口に近くても上席として構わないと思います。
入り口が2箇所ある場合とのことですが、要は上座はサーブ(配膳など)などであまり煩わされない場所とご理解下さい。
係りの人が頻繁に出入りするような場所は上座にしません。ゆっくりと落ち着いていただける場所が上座となるとお考えいただければいいのではないでしょうか。
Q:材料名に「果糖ぶどう糖液糖」と続けて表示されてある加工食品をよく見掛けます。「果糖」「ぶどう糖」「液糖」とはまた違うものなのでしょうか?
A:以前大手飲料メーカーの開発の方に話を伺ったことがあります。
果糖ブドウ糖液糖とは、異性化糖(いせいかとう)と呼ばれるものです。果糖とブドウ糖を主成分とする甘味料のことで、この二つの含有量によって「果糖ブドウ糖液糖」あるいは「ブドウ糖果糖液糖」と呼ばれています。
清涼飲料水に使われている異性化糖は、コーンスターチ(トウモロコシのデンプン)が原料となっています。
果糖は熱が加わると甘さが安定しないので、清涼飲料水でも冷たい飲み物に使われていると記憶しています。
因みに、このコーンスターチはダンボールなどの接着剤としても使われています。
Q:この質問は今回の講座と全く関係ないのですが・・・)ハム・ソーセージ・めんたい等に使われている食品添加物(亜硝酸Na)と魚介類を一緒に摂ると発ガン性の物質ができると聞いた事があります。この食べ合わせの他に体に良くないとされる添加物はありますか?
A:難しい質問ですね。
この亜硝酸ナトリウムは発色剤として使われています。確かに魚肉などに含まれる成分と反応して
発ガン物質を生成すると言われています。ただし、ビタミンCが併用されていればこの生成が阻止できるとも言われており、果物や野菜もとるような普通の食事をしていれば全く問題ないとも言われています。 どちらがどうというのは、残念ながらここで申し上げるだけの知識もデータも私は持っていません。
ただし、亜硝酸ナトリウムはほうれん草や我々のだ液などにも含まれており、そちらの量の方が発色剤として摂取する量よりもずっと多いといわれています。ですから今は以前ほど亜硝酸ナトリウムと魚肉による発がんなどの話はほとんど聞かなくなりました。
このように専門家の間でも、コロコロと言うことが変わっています。
食品添加物については、さまざまな情報が流れています。そういう情報の中で多いのは、危険極まりないというような内容のものです。最近ベストセラーもありましたよね。
話題性の常として、身近なものに危険性を煽ることで関心は一気に高まりますので、本も売れるという構図になります。
私としては、食品添加物を擁護するつもりはありませんが、あまり過剰にそういった情報を鵜呑みにするのも危険だと思います。
かえって、神経質になるそのストレスからがんになるということも笑い事ではなくあるのではないでしょうか?
がん発生のメカニズムは専門家ではないのでわかりませんが、食品からだけでなく、喫煙や過度の飲酒、肥満や運動不足、過度のストレスや負荷のかかるような生活習慣など様々な要因があると思われます。
確かに食品添加物の食べ合わせによる危険性を指摘する向きもあります。。これは、ADI(勉強しておいてください)の数値は単体で出ているもので、他の添加物との化学反応などは全く見ていないというものです。
あまり神経質になって情報に振り回されるのもどうかと思います。
では、どうすればいいのか・・・
私が自分で気をつけているのは、食事を「おいしくいただく」ということです。
おいしくいただくということは、健康でなければならない、心配事などがない(あれば食欲がなくなります)、楽しくコミュニケーションが取れている、味や素材を楽しめるといことです。食事をおいしくいただくために、健康や体調にはいつも気をつけています。
私の造語ですが、「旬食」を心がけています。つまり旬のものをいただくと言うことです。旬のものは、価格が安い、そして旬の食品であれば、食品添加物などあまり縁がないからです。
食べ物に、神経質になっているとせっかくの食品がおいしくいただけません。私は、ハンバーガーもラーメンも大好きです。
でも、それらをどう食べるかはいつも考えているつもりです。
Q:食品表示で キャンディやガム 30cm2 以下のものは省略できますか?
加工食品の原材料表示は省略できないはずなのですが、こんがらがってしまいまして。
A:容器または包装の面積が30cm2以下の場合は、食品表示そのものを省略できるのではなく、
その項目のうち、原材料名、期限表示(賞味期限あるいは消費期限)、保存方法および原料原産地名の記載を省略することができます。
2006.11.01 22:30:29
| きゃりあ塾
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