TPPの議論が活発化しています。以前から議論はされていたのでしょうが、必要な情報開示がされていなかったので、賛成、反対の意見が表に出ていませんでした。誰が賛成し、誰が反対していて、それぞれの主張が表に出てきたので、活発化しているように見えているだけかもしれません。
賛否両論とも、ごもっともと思います。 ただこれらを見ていると、速やかに参加表明すべきだと感じます。
参加した場合のメリット、デメリットを議論されますが、それは、日本にとってどうかという判断基準です。
世界的な流れをみると、日本がノ―ということで、孤立を深めていくのではないでしょうか?
この状態は、太平洋戦争時の「鬼畜米英」に似ているような気がしています。
「尊農攘夷」は捨て、もっと広い視野で世界を見渡していただきたい。
TPPに否と主張している人のご意見には、「TPP参加は、アメリカの対外戦略に飲み込まれることになる。アメリカのご都合主義に日本が振り回される。また、日本の農業は壊滅し、食料自給率も今以上に下がる」という主張が見られます。
世界的な流れとして、WTO(世界貿易機関)でも、今後関税障壁を撤廃して行く方向にあります。
保護主義は孤立化を深める結果になるのは自明の理です。
「鬼畜米英」が叫ばれたころも、アメリカはじめ欧米の状況、そして世界の状況を、国民に知らされることなく、自国のメリットデメリットで判断し、メディアもこぞって国民を煽りました。論理ではなく、感情論が支配をしていました。
当時と現在、何かこの議論に共通点を感じるのは私だけでしょうか?
確かに、農業問題は大きな問題です。
しかし、これはTPP参加するしない関係なく、農業人口の減少、農業就業年齢の高齢化、耕作放棄農地の増大など解決しなければならない大きな課題でした。
それに取り組むことなく、なんとなく補助金と先送りでこれまで来ました。
このように、これまで何十年もの間、対策を立て、実行してきた割には成果が出ていません。
つまり、今、日本は抜本的な構造改革が必要だということです。
ここは、TPPのルールが日本抜きで決まる前に、加盟を表明し、ルール作りに日本も参加していくべきだと考えます。