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「お昼は200円以下。これでいったい何を食べているの?」
昼食代の平均額を聞きました。
何と200円以下と答えた学生が、25.32%。4人に一人が200円以下です。さらに、200円を超えて300円以下が28.16%、そして300円を超えて40円以下が22.06%つまり、75.54%の学生が400円以下で昼食をとっています。
お金をかければいいというものではありませんが、チェーン店の牛飯でも並350円 大480円です。
いったい彼らは何をたべているのでしょうか・・・
調査では、自宅から弁当を持って生きている学生も対象として含まれているので、200円以下、300円以下というのも理解できないことはありません。
しかし、弁当の持参率は49.39%で、昼代が400円以下と答えた学生が75.54%あります。それを500円以下まで拡大してみると91.45%となります。
一般の飲食店でも、500円以下というメニューは限られてきますので、前回の「おいしさの崩壊4」でご紹介したように、何かを買って食べるという傾向にならざるを得ないと思われます。
この何かとは、おにぎりやカップめんなどと学生たちは答えています。
食品の機能には大きく分けて、次のようなものがあるといわれています。
1.栄養機能(生命を維持し、成長させる)
2.生体調整機能(からだの調子を整える)
3.感覚機能(おいしくいただく)
学生の食事内容をみていると、栄養機能、生体調整機能、そしておいしくいただくという感覚機能のいずれも不足していると思われます。
もうひとつ大切なことがあります。
それは、日本は海に囲まれ、山があり、四季もある。つまり、さまざまな旬の食材やその土地独特の食品があります。
おにぎりやカップめん、ファーストフードは日本全国どこでも同じメニュー、同じ価格です。今回も東京と札幌の学校で調査をしましたが、コンビニエンスストアで販売されているおにぎりやカップめんは、一部に地域限定品はあるものの、基本的に、同じ内容で販売されています。ある意味では、一定の期待どおりのサービスを受けられるというメリットはあります。
六本木ヒルズの近くのハンバーガーショップで買ったハンバーガーも、札幌郊外のハンバーガーショップで買ったハンバーガーも、同じチェーン店であれば味も価格も変わらないというサービスは受けられます。
同時に、そのことにより季節感(旬)という概念やその土地特有の食品というものが、失われていきます。少なくとも、学生たちの食生活からそういった食文化的なものは感じられません。
そこが大きな問題と思われます。
まさに「おいしさの崩壊」です。
食事に対する金銭感覚で面白いのは、「昼食で贅沢をしてしまったと感じる金額」を聞いてみました。
500円が25.11%(500円で贅沢をしたと4分の1の学生が感じています)
1,000円が52.99%でした。
以下、1,500円が13.94%、 2,000円が4.63%、 2,500円以上が2.87%、 そして無回答が0.46%という結果でした。
(文中にあるパーセンテージの対象サンプル総数は1,960です)
つづく
2006.10.25 09:25:39
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