どこかの国の某首相が「脱原発」と記者会見したとたん、与野党からクレームがつき、「個人の意見を述べたまで」という苦しい弁解をしていました。
クレームの根拠となったのは、「今原発をなくしたら、産ぐ業界が大きな打撃を受け、産業の空洞化や失業者問題、電力需要が厳しくなる」といった意見でした。
脱原発でなく、減原発でもなく、より安全性の高い原子力利用へというのが、経産省はじめ産業界の意向で、政治家も多くがその方向にあると感じます。
しかし、3.11以来、原発事故は収束どころかますますその悪い影響を拡大させています。
避難指定地域から始まり、野菜やお茶に放射性物質が検出され、出荷停止。
魚も同じく放射性物質がでたため、業界で自粛。
小学校や幼稚園では土壌の交換
汚染されたエサワラを食べた牛も日を追うごとに拡大しており、すでに4県が出荷停止措置をとっています。
福島の子どもの健診を行ったところ、尿からセシウムを検出
次はお米。そろそろ早場米がではじめます。今回は二段階検査方式で問題ある食品は一切市場に出さないとしていますが、主食だけにこちらも心配です。
そのような中であいかわらず「安全神話」を求めている人が多いのには予想と外れました。
3.11から5カ月が経過しているにもかかわらず、原発問題は一向に改善方向に向かっていません。
むしろ、上記のように、放射性物質の拡散は、ジワジワと私たちの生活を圧迫し始めています。
ここは、あえて「脱原発」をどこかの国の首相には是非お願いしたいものです。