福島の農家から出荷された11頭から基準値を超える放射性セシウムが検出されました。
こういうことがあると「安全が確認された」とか「健康に影響はない」とか「風評だ」と言われても、消費者は戸惑うばかりです。
あまり神経質になるのもどうかという意見もあるでしょうが、放射能汚染というのはこれまでに経験したことがないだけに、知識も実績もデータも少なく、やはり慎重にならざるを得ないと思います。
専門家や政府の見解では、「セシウム肉をたとえ食べても継続してたべることを前提とした規制値なので一度食べても健康には影響がない」とのこと。
どうもこのコメントは食中毒菌のようなコメントに聞こえます。
我々は放射性物質を牛肉だけでなく、自然界からも受けています。ホットスポットもあります。
食中毒菌と違い、体内被曝がどういったようになるかというのは、実はわかっていないのではないですか?
その証拠にこれから向こう何十年間か福島県民の健康調査をするとのこと。はっきりわかっていないから健康調査をするんですよね。
どうも「専門家」と言われるひとが「安全」とか「健康に問題ない」と言い切るところに何かウソを感じてしまいます。
今回のことでしっかり機能したというのもあります。それは、牛のトレーサビリティー(肥育履歴)が機能して、個体識別番号から出荷先や流通先まで解明できたことです。
しかし、トレーサビリティーのない鳥や豚などの内部被ばくについてはどうなっているのか、こう言うことが起きると心配になります。
放射能の場合は食中毒と違ってすぐに症状が出るというものではありません。ですから余計にやっかいですよね。
とにかく、一日も早く原発問題を収束に持っていかないと、福島という日本の国土が地図上にはあっても実質的には日本から消えかねません。
それだけ原発の問題は大きなものであることを再認識させられました。
経団連の会長が原発再開に向けての「ストレステスト」実施について机をたたいて「バカげている」と声を荒げていました。
彼は、政府の対応や手順について怒っていたようですが、基本的には、原発を動かしてもらわないと自分達が困るということを言いたいわけです。
是非とも、関係者には安全確保のために考えられるすべての方法を実行していただきたいと思います。