二回にわたり、ホメオパシー医学協会と朝日新聞の論争についてご紹介しました。
ホメオパシーが良いか悪いかは別として、今回のホメオパシー論争を通じて、学ぶことがいくつもありました。
ホメオパシーをみていると、現代のキーワードが見えてきます。
そのキーワードとは、美容と健康、エコ(環境)、自然、学会、ロイヤル、資格制度、代替医療
ホメオパシーに関しては、効果が全く無いとの見解、あいかわらずホメオパシーを信奉している人の意見療法あります。
ここでは、どちらが正しいかではなく、ホメオパシーのこれまでの普及展開方法を見ていると、今の日本人が受容れたくなる要素をうまく使っているなと感じます。
この要素(キーワード)とは、
美容と健康、エコ(環境)、自然、学会、ロイヤル、資格制度、代替医療
これらは、商品はサービスをお客様に提供する場合のキーワードにもなります。
・美容と健康
これは、現代における一般消費者の最大の関心事の一つ。美容に関して言えば、化学合成されたものではない化粧品、健康では「自己治癒力」というものを強調して、西洋医学における「副作用」や「薬漬け」に対する心配などを取り除いています
・エコ(環境)
農薬や殺虫剤をしようしていない自然農法による原料の生産をうたっています
・自然
あくまで摘みたての植物エキスが主要原料として、自然を強調
自然が常に良いとは限りませんが、自然のままという方が安全なイメージがあります
・学会
医学系の学会で講演や発表を訴求の媒体として使っているというのは面白いと思いました
これまでは、商品展示会などで商品やサービスを売り込むというのが一般的なやり方ですが、学会で発表したということで科学的な検証がなされているようなイメージを持ちます。また、根拠があるようなきにもなります
・ロイヤル
英国のロイヤルアカデミー認定とのことですが、なにか権威あるような気がします
・資格制度
資格ブームです。しかも、講習会の授業料が高いので、なんとなくこの資格をとると権威があるような錯覚になります。有資格者をホメオパスと呼ぶそうですが、こちらもなんとなくわかったようなわからないような。 しかも、職業保険に唯一加入できる団体とあります。
この職業保険とはなんでしょう。説明をみると医療過誤訴訟などへの対応と読めます。
医者でない人が医療行為を行うこと自体問題ですが、そのへんをうまく切り抜けて資格制度をつくっているところなどなかなか商売上手です。
・代替医療
西洋医学ではどうしても副作用や薬害が気になります。その中で代替医療というのは現在非常に注目されています。このあたりも上手に使っているなと感じました。
自分たちが扱っている商品やサービスをこのホメオパシーのキーワードに当てはめてみると、新しい切り口が見えてくるような気がしませんか?