「キング・コーン(世界を創る魔法の一粒)」という映画を見てきました。
髪の毛の成分を研究室で分析してみると何と私たちの体はコーンでできている。エッ!?
映画は、大学を出たばかりのイアンとカートという二人の青年が、トウモロコシ栽培に挑戦する一年間を描いたもの。そのトウモロコシについて何の知識もないまま口にしている現代の状況について、二人が様々な人にインタビューしていくことでトウモロコシだけでなく私たちを取り巻く食を考えていくそのような映画です。
私たちの食について考えるきっかけを与えてくれる映画です。
アメリカの農業政策に対しての疑問もでてきます。
日本も減反や補助金のあり方について議論(?)をしていますが、非常に参考になりました
舞台はアメリカのアイオワ州。トウモロコシはアイオワ州最大の農産物。また、アイオワ州はエタノール生産も全米トップです。
トウモロコシは米国で、穀物の中でも最大の生産量を誇るのでまさに「キング(王様)」。
その「王様」が、私たちの生活を知らず知らずのうちに支配していることをこの映画は教えてくれます。
トウモロコシのおかげで食品が安くなり、食料の安定供給が可能となりました。好きなものがいつでもたべることができるという豊さを手に入れることができました。
しかし、その一方でさまざまな危険もはらんでいることをこの映画の中で示唆しています。
トウモロコシ(コーン)が直接私たちに食用として生産されているのはごくごくわずかで、その多くは、加工食品用、飼料用やバイオ燃料用です。
たとえば、ハンバーガーショップに行きます。ハンバーガーのパテは牛肉ですが、その牛の餌はコーン。フライドポテトを上げている油もコーン油。コーラなどの清涼飲料水につかわれている甘味料もコーンからできている。
牛は以前は牧草地で牧草を食べカウボーイに追われるというものでしたが、今は、生産効率を考えて狭いエリアに押しこれまれ、餌(コーン)を餌として与えられる。
しかし、牛の胃はコーンを食べることで胃酸が過剰分泌し胃潰瘍になりがちとなる。そのため抗生物質をエサに混ぜる。すぐに牛が成長するようにホルモン剤を与える。それを食べた我々は、動脈硬化の原因となる飽和脂肪酸を多く含む牛肉を食べさせられている。
スナック菓子もコーン原料が多く使われている。 よく飲料に表示されているブドウ糖果糖液糖というのがありますが、これも実はコーンから作られています。
カロリーは低いものの甘い。スナック菓子と清涼飲料水を飲み続けることで肥満、糖尿病が増える。
トウモロコシのおかげで食料費は安くなったがその代償も・・・・
是非一度見られることをお勧めします。
映画の公式サイト⇒ ここをクリック