食育、食料自給率、食品の安全・安心、原料の高騰、食料争奪、食のキーワードはここ数年たくさん出ています。
しかし、どれもこれもどちらの方向に向かっているのか全く見えません。
農林行政をつかさどる農水省も迷走だらけです。昨日、東京ビックサイトにフードシステムソリューション2008という展示会に行ってきました。
フードシステムソリューションということですから、何かの問題に対してソリューション(解決策)を提案するショーが本来の目的であったと思います。
しかし、なかなかこういった展示会自体にテーマが持てにくくなっているのではないかと感じました。
たとえば、食育といっても、食育基本法ができたときに、食育とは何かが概念的すぎてよくわからず、ここにきて食育の方向性が見えなくなってきていると感じています。
自給率についても、国として方針や政策が全く見えてきません。
食の安全や安心もあれだけ問題が発生しながら、次から次へと問題が発覚します。
そのような中で、こういった展示会でもどんなテーマについて場を提供したら参加企業にとってプラスになるかが主催者側も見えにくいのではないかと思います。
今回の展示会も、一体何のためにやっているのかが結局わかりませんでした。
一般的に、展示会ではあるテーマがあります。新製品の展示会だとか、安全対策ソリューションなどといったテーマがあり、それについて各社が商品やサービスを展示します。来場者もそのテーマに沿って情報を求め、商談先を求めます。しかし、何をどのように解決するかというのが見えないので、いまひとつ盛り上がっていませんでした。
もちろん、各社はそれなりのテーマと解決策を提案しています。たとえば、この機会を導入することで省力化できる、事故防止ができる、簡単調理ができるなど・・・
展示会全体のテーマが決められないというのは、まさにいまの食の状態をそのまま表しているのではないでしょうか。だからこそ、企業として何をこれからマーケットに発信していくかをしっかりと出していくかが大切と感じました。