トップ > 食彩人 > 食について考える > 容器からこれからの食生活を予測する
食と生活ラボ 食と生活ラボ


食と生活ラボ
会社案内
ニュース
  お知らせ
著書紹介
 
 

毎週火・金更新
ブログ記事
彩りのある食や人生(食彩人)についての情報やビジネスのヒントなどを毎週更新します!
きゃりあ塾
講習会のお知らせ
食育リーダー養成講座
食ビジネス・プロジェクト
中食ビジネス創造研究会
ファシリテーション
ご案内
食彩人
食について考える
食ライフ・クリエイター

みなさまからのコメント
 食べれないほどの畑の野菜で相変わらず「すたれもの料…

 食べれないほどの畑の野菜で相変わらず「すたれもの料…

牟田さんお久しぶりです。中東たらい回し生活(?)丸5…

牟田様こんにちは。 海の砂漠化、おそろしいです…

牟田先生殿 前回のセミナーとても勉強になりまし…

ご指摘ありがとうございます。さっそく、訂正致しました。

新鮮な話題と持ちは話題の後は(を)じゃないの?

私は、この記事に???です。 【放射性物質がゼロと…

18時から20時に変更と記載がありますが、勘違いして…

自分はサーモンが苦手です。脂っこいし何か独特の生臭さ…


トラックバック



みなさまからのコメントと
トラックバックについて


個人情報の取り扱いについて
食彩人

「食彩人」一覧ページへ 前の記事 | 次の記事
容器からこれからの食生活を予測する
 デパ地下やコンビニでお弁当や惣菜を買います。それらは容器に入っています。テイクアウトでコーヒーを買います。それも容器に入っています。
 当たり前のことですが、容器は、もともと何かを入れるためのものです。しかし、カップラーメンを見ればわかるように、それ自体が調理器具(なべ)でもあり、食器(ラーメンどんぶり)にもなっています。

 普段何気なく見ているさまざまな容器ですが、実はこれらの容器は、私たちのライフスタイルを反映していることがわかります。

 暦の上では立夏を過ぎて夏に入りました。コンビニエンスストアに行くと冷やし中華やぶっかけうどん(そば)が販売されています。これらの容器をみるとどんぶりの形をした容器に入れられています。また、サラダを見てもどんぶり型ですが、中身がみえるようになっています。
 お弁当の容器も、これまでの幕の内スタイルから、カツどんのようなどんぶり型のものまでさまざまです。最近は、少量で多くの種類を食べたいという要望が多いのか、たくさんの種類が入るような容器もあります。
 これらは、中に入れる料理や食品に合わせた容器ですが、容器にはさまざまな働きがあります。

 グラタンを入れている紙製の容器は、そのままオーブンにいれて加熱ができます。出来上がったグラタンは中身を移し変えることなく食器としてテーブルにだすことができます。そのままテーブルに出してもおかしくないデザインがあらかじめ施されているといいます。
 コーヒーカップやカップめんの容器は、熱いコーヒーや熱湯を入れて、容器を手で持ってもやけどをしないように工夫されています。
 また容器が食品の品質を守るという働きもあります。
 マヨネーズの容器はポリエチレンとポリプロピレンを3層から8層にサンドイッチ構造とすることで、酸素を透過させない働きがあり、マヨネーズに品質を劣化を防いでいると聞いたことがあります。

シーピー化成株式会社特販部渡部秀和グループリーダーと松戸晶子氏によると、どんぶりやカップなど容器に直接口をつける可能性があるものは、口を容器で切ることがないように加工処理されていたり、商品が容器の中でずれないように食材のずれ防止、電子レンジ対応はもちろんのこと、耐熱性、断熱性、保温性、耐油性など工夫されているとのこと。さらに、スーパーマーケットの陳列棚や冷蔵ケースに入れた場合のサイズ、積み重ねた場合の耐久性、家庭用の冷蔵庫に入れた場合の大きさなどさまざまな要素も考えられていますとのことでした。
 スーパーマーケットやコンビニエンスストア向けの容器を製造販売しているに、今後の容器のトレンドについて話渡部リーダー(前述)から話を聞きました。
 最終ユーザー(生活者)をシニア層、ファミリー層、単身者などいくつか年齢や性別、行動パターンなど属性別に分けて(プロファイリングと呼んでいるそうです)そこから求められる容器を開発しているとのことです。特に食事を作る・作らない、家事をどのように分担するかといったことは、容器開発に欠かせないといいます。

 最近の傾向として見られるのは、品数(栄養バランスや健康志向から)の豊富さ、少量でいいから多くの種類を食べてみたい、これまでデパ地下などで販売されていた高級食材がスーパーやコンビニでも販売されるようになり高級感が求められる。中身を立体的に盛り付けることができる容器などがすでに販売されています。
 同時に提供する側(スーパーなどの容器ユーザー)から見ると、作業性、容器を在庫するときにできるだけスーペースをとらないように重ねられる、軽量化(容器包装リサイクル法の関連で)が求められているとのことでした。

 今後の容器の課題として次のようなことが考えられます。

1.環境問題から、容器材質がプラスチックから紙へ
 化石資源から再生資源へのシフトの必要性やごみ処理問題から。また、紙化することで、デザインや印刷などのバリエーションが増えることもメリットとしてあげられる

2.軽・薄・短・小
 容器包装リサイクル法もあり、容器の軽量化は急務。軽量化するためには、薄い、短い、小さいということになる。

3.需要の順位は 小・中・大
 個食需要やダイエット志向、少子高齢化、食の多様化により、容器自体がだんだんと小型化していく

4.ハイグレード化
 これまで100円で販売していた物を、中身のグレードをアップして200円で販売するといった傾向が多く見られる。そのため、容器自体もハイグレード化していく。

 「コンビニ弁当」というと、安価で健康への配慮が少ないというイメージで捉えられることが多いようです。しかし、このイメージは、あのプラスチックの容器から来ていることも考えられます。

 たかが容器のようですが、容器は極めて重要な役割を果たしています。そして、私たちのライフスタイルに合わせた形で、容器も進化していることがわかります。


2007.05.07 22:55:12 | 食彩人 | コメント (1) | トラックバック (0)

「食彩人」一覧ページへ 前の記事 | 次の記事



この記事へみなさまからのコメント

包装は、ヒット商品を開発するには大変重要なポイントです。
また、包装の流れやトレンドによっても食の価値観も見えます。
もう、3年前になりますが、ほねぶとネットという食育サイトにて、包装とマナーについて愚執筆しております。下記

http://homepage2.nifty.com/shokuiku/subshoku0403.htm


2007.05.08 12:49:59 | 小倉朋子



この記事へコメントはこちらから
お名前
コメント

トラックバック
この記事のトラックバックURL http://shoku-labo.com/mt/mt-tb.cgi/806

有限会社 食と生活ラボ
〒142-0064 東京都品川区旗の台3-7-12
(c) shoku to seikatsu labo Inc.