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主婦有美子の食育日記29「栄養教諭実習生がきた」でも紹介されていた「栄養教諭」ですが、この「栄養教諭」とは一体何でしょう?
「食の大切さ」「望ましい食習慣」を子どもたちに身につけさせるための指導と聞くと何となくわかったような気がしますが、根本的な部分にずれがあると思うのですが。
たぶん、このままではこの栄養教諭制度は定着しないのではないでしょうか?
そんな心配があります。食の教育は必要ですが、どうもポイントがずれているようなのですが・・・
平成17年4月にスタートした栄養教諭制度ですが、その後の食育推進基本計画では全国の都道府県に早期に配置していくということになっているそうです。
そもそも、この栄養教諭制度とはどういうものでしょう。
文部科学省 栄養教諭制度の概要には次のように記載されています。
<趣旨>
食生活を取り巻く社会環境が大きく変化し、食生活の多様化が進む中で、朝食をとらないなど子どもの食生活の乱れが指摘されており、子どもが将来にわたって健康に生活していけるよう、栄養や食事のとり方などについて正しい知識に基づいて自ら判断し、食をコントロールしていく「食の自己管理能力」や「望ましい食習慣」を子どもたちに身につけさせることが必要となっている。
このため、食に関する指導(学校における食育)の推進に中核的な役割を担う「栄養教諭」制度が創設され、平成17年度から施行される。
<職務>
食に関する指導と給食管理を一体のものとして行うことにより、地場産物を活用して給食と食に関する指導を実施するなど、教育上の高い相乗効果がもたらされる。
(1) 食に関する指導
肥満、偏食、食物アレルギーなどの児童生徒に対する個別指導を行う。 学級活動、教科、学校行事等の時間に、学級担任等と連携して、集団的な食に関する指導を行う。 他の教職員や家庭・地域と連携した食に関する指導を推進するための連絡・調整を行う。
(2) 学校給食の管理
栄養管理、衛生管理、検食、物資管理等
どうもこの制度はポイントがずれているのではないかと感じるのです。その最大の理由は、「食」を栄養面からとらえようとしているということです。食というのは生活の一部です。食習慣は生活の中から生まれてきます。食は生活からとらえるべきものだと思うのですが。
本来の食に関する授業は、生活全般ですからあらゆる教科の中で指導していくべきものではないでしょうか?
◇私たちが食べている食品は誰がどこで作ってどのように運ばれているのか。またなぜそうなっているのか。これは社会科の授業で教えるべきものでしょう。
◇私たちが食べた食品が体の中に入ってどういう役割をするのか。これは理科の授業です。
◇エネルギーをもとに体を動かし、筋肉や体力をつける。そのためには、水や食品は大切。これは体育の授業でしょう。
◇食物アレルギーなどについては、病気や健康に関することなので、保健の授業です。
◇私たちの食べている食品の熱量を計算してみる。あるいは、私たちが消費している食品を国内生産されたものでどの程度賄われているかを計算してみる。これは算数かもしれません。
◇タマネギやキャベツは1個2個出なく、「1玉」「2玉」と数える。小さい魚は丸ごとであれば「1尾」その魚が開きの状態であれば「枚」と数える。これは、国語の授業です。おいしさの表現、「ホクホク」「アツアツ」「シャキシャキ」なども国語の授業で勉強したいものです。
◇食材に実際に触れてみる、料理を作ってみる。これは家庭科です。
◇人と食事をおいしくいただく。このための会話やエチケット・マナーなどを学ぶ。そして感謝の気持ちや食品やあらゆるものを大切にする気持ちを持つことこれは道徳でしょう。
このようにあらゆる面から食をとらえることで初めて、食の大切さやおいしさを学ぶべきものだと思います。「栄養教諭」にこれらを教えることはできるのでしょうか?
「栄養教諭」と名前にあるように、「栄養」で食の教育をしていくということは、やはりポイントずれてませんか?
このままでは、「〇〇は体にいいから食べなさい。あるいは悪いから食べてはいけません」という指導になって、ダイエットに納豆が有効と聞くとすぐに買いにいくような人を増やしてしまいそうな不安があるのは私だけでしょうか・・
2007.02.23 09:22:45
| 食彩人
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