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そういえば、食育担当大臣というのがありましたが、安部内閣ではみかけません。
どこにいったのでしょうか?
格下げされたのでしょうか?
食育担当大臣は、2004年9月27日に発足した第二次小泉改造内閣で、食育の重要性を国として取り組むためにあらたに2005年7月15日に設置されました。正確には、内閣府特命大臣(食育担当)といいます。棚橋泰文氏が就任しました。現在の安部内閣ではどうなっているのでしょうか?
いまだに「食育」というのがよくわかりません。
そもそも食育を法律で規定すること自体おかしいという議論があります。食は、生活の上で欠かせないものであり、それを法律で縛るのは馴染まないという議論です。
この法律の理念や考え方はわかるのですが、私は、「食育」というのがいまだによく理解できていません。
「食育基本法」の全文を読んでみました。
この食育推進にあたり、目標値の設定が出ました。
食育に関心をもっている国民の割合を約70%から90%以上まで引き上げるとか、朝食の欠食率を発育盛りの子どもでは4%から0%へ、20代男性では約30%から15%以下にする、学校給食における地場産物を使用する割合について、現行の21%から目標値を30%以上とするというようなものです。これもこの数値の根拠や評価方法をどうするかなど全く示されていません。どれもどうも現実的ではありません。
同法にある7つの取組み課題とこれらの目標値の整合性も取れていないような気がします。
また、食育の語源とされている本を読みました。
明治時代のベストセラー作家村井弦斎が「食道楽」です。
その秋の巻 第ニ五ニに食育論が書かれています。
(この食道楽(岩波文庫)に解説を書いている黒岩比佐子氏によれば、食育という言葉自体は、陸軍の薬剤監であった石塚左玄という人の書いた「化学的食養長寿論」(1896)という中ではじめて出てきたとのことです)
食育推進会議のメンバーの講演会や、農水省の説明会にも何度かでてみました。
どうもいまだに「食育」というのがよく理解できていません。
食育推進マニュアルのような関連本もいくつかでていますが、それは、推進のためのマニュアルではなくて、各地で取り組んでいる事例紹介で、実際に多くの人が「食育」とは何?と感じているのではないでしょうか?
11月に日本食育学会というのができました。東京農大が事務局になっています。設立記念シンポジウムに参加しました。
その案内の表紙には、食育は範囲が広く、食べ物の生産から流通、加工、食の安全、栄養問題、疾病予防、食文化など生産者、消費者、教育界、食品関連企業まで多岐にわたっていますとありながら、発起人の大部分が大学の栄養学関連の先生方です。
食育インストラクター、食育リーダー、食育コーディネーター、食育士、食育指導士、食育アドバイザー、食育コーディネーターなどさまざまな資格があちこちでできています。内容をみるとどうも栄養学と素材の選び方を含めた調理実習が多いようです。
「食育」という言葉がひとり歩きしていています。
法律になったということもあり、活動に予算がついているケースが多く、まずは動きながら(予算を消化しながら)考えるというような方向で進んでいるみたいに感じられるのですが。
安部内閣では、食育担当というのは見あたりません。どこにいったのでしょうか?高市早苗(沖縄および北方対策、科学技術政策、イノベーション、少子化・男女共同参画、食品安全担当大臣)が、官邸での就任記者会見で、本人から「(前述に)加えて総理からは、青少年健全育成、食育推進、障害者施策、犯罪被害者等施策、個人情報保護、市民活動促進、消費者政策、高齢者政策、交通安全などの施策の推進に当たるよう指示がありました」とのことでした。
ここに出てきました。食育担当。
これからの食育をどうするのか?どうしたいのか?
そのために何をどうしていくのか?
もし、法律で規定したのであればそれは明確に示していただきたいものです。
「食育」なにかすっきりしません。
2007.01.09 09:49:19
| 食彩人
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