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「おいしさが崩壊している」
学生たちの食行動を見てきて感じたことは、食べるという行為そのものに満足感を得るということが少なくなっているということです。
食事のあと「あ?おいしかった! なんて幸せ」というような状況があまり感じられませんでした。
旬を感じること、食感や、香り、歯ごたえ、見た目のおいしさなど「本来のおいしさ」の基準が崩壊しているような気がします。食が、「食事」ではなく「食餌」となり、そこには「おいしさ」はありません。
まさに、おいしさが崩壊の危機にさらされています。
学生たちが感じている食生活の悩みはつぎのとおりでした。
栄養の偏り 34.58%
お金がかかる 19.98%
ダイエット 19.74%
食事時間が不規則 17.48%
この中で二番目のお金が掛かるという悩みは、二つの意味があると思われます。
一つ目は、文字どおり食事の優先順位が低いために、食にはお金をかけたくないというもの。
もう一つは、食事をしっかりしようとすると、お金がかかるということです。
つまり、食に対する意識が極端に低い人と高い人が「お金がかかる」と答えていると考えられます。
自分の生活に点数をつけてもらいました。100点満点で
40点以下 21.73%
41点?59点が30.87%
60点?79点が34.59%
80点?99点が9.85%
100点が1.99%
無回答 0.97%となっていました。
注:パーセンテージのサンプル総数は1,960
60点を合格点と勝手に設定すると、半数近くが及第点であるとの結果でした。
全体的に、学生たちにとって「食」の関心度はあまり高くないということは今回の調査を通して感じました。これは、学生たちだけの問題ではなく、親も含めた社会全体の問題かもしれません。
世の中の流れは「食事を作る」から「食事を買う」方向にますます進んでいくと思われます。
「食事を作らない」ということは、食事に対する関心度が低くなるということです。「誰かのために作る」と「誰かのために買う」には意識に大きな開きがあります。
飽食の時代と言われ、あらゆるものが気軽に手に入る時代です。「餓死」はなくても、食事の摂り方による「栄養失調」は増えるかもしれません。
「おいしくいただく」ためには、健康でなければいけません。健康とは、肉体的な健康だけではありません。何か心配事があれば食欲もなくなります。素敵な会話をしながらの食事はおいしく感じます。ですから、「おいしくいただける」ということはある意味最高に幸せな状態であると思います。
その「おいしくいただける」幸せを少しでも多くの学生に知っていただきたい。
それが我々の願いです。
完
2006.12.05 21:45:50
| 食彩人
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