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食中毒を予防する
「食育講座 シリーズ6 食品の安全4(全5回)」

 食中毒事故の原因の約70%は、細菌によるものです。細菌性食中毒をどれだけ予防できるかによって、食中毒事故全体の数も減らすことができます。 しかし、細菌は目に見えないだけでなく、味、香りなどの変化もわからないことから汚染の状態を確認することができません。また、細菌は条件(温度・水分・栄養)がよければ「ネズミ算式」に分裂して増えます。
そのため、徹底した予防策が必要です。そして、少しでも疑わしいと感じた場合は、食品を食べずに廃棄することも必要です。

■食中毒予防の三原則

 食中毒予防の基本原則として、 (細菌を)?つけない ?増やさない ?殺す という三つがあります。
 そして、衛生管理の三原則として、?清潔 ?迅速 ?加熱または冷却の三つがあります。
大切なのは、これらの原則を徹底することと同時に、習慣化していくことです。

食中毒予防の基本原則

?つけない
調理器具・食器などを清潔に保つ
包丁・まな板などを肉用・魚用・野菜用など使い分けるようにする
食品をよく洗う
手洗いを励行する
保存する場合は、ふたのある容器に入れる、ラップで包むなど、他の食品と一緒にならないようにする
ハエやゴキブリ、ネズミなどを駆除する

?増やさない
調理は手早く行う
調理後は速やかに喫食する
食品は室内の放置しない
食品を冷蔵庫・冷凍庫に保管をし、温度管理をしっかり行うl 時間が経過したものは思い切って

?殺す
調理にあたっては食品を十分に加熱する
調理器具やふきんは、煮沸消毒したり漂白剤などで殺菌する

衛生管理の基本原則

?清潔
食材の清潔を確保するl 設備・調理器具・食器などを清潔に保つ
整理・整頓する
健康管理を徹底する。手洗いを励行する

?迅速
調理は手早く行う
調理後は速やかに喫食する

?冷却または加熱
10℃以下で菌は増殖しにくくなる。冷蔵庫や冷凍庫を活用するようにする。ただし、低温で菌が死滅するということではない。
☆10℃菓子類・生めん類・惣菜などの保存温度上限
☆5℃ 魚介類・食肉類およびそれらの加工品、乳類、乳製品の保存温度の上限
☆?15℃冷凍食品の保存温度上限
細菌は種類にもよるが、一般的に65℃以上で増殖の活動が鈍る。また、80℃以上で死滅することから十分に加熱するようにする

■殺菌、滅菌、消毒、洗浄の概念

 食中毒予防、衛生管理の基本原則にあたり、菌の状態をどう管理するのかということが大切です。殺菌、滅菌、抗菌、除菌など私たちの生活の中で数多く見かけます。しかし、専門分野によって定義が微妙に異なるために、あくまで一般的な概念としてまとめてみました。

殺菌     一般的に菌を殺すこと
滅菌 有害・無害を問わず菌を殺すあるいは除去すること
除菌 ある対象物から菌を除いて減らすこと
静菌 菌の増殖活動を停止させること
抗菌 ある対象物の菌の増殖活動を阻止すること
消毒 文字通り毒を消すということで、ある対象物から有害な微生物を無害となるまで除いて減らすこと。消毒の方法としては、?煮沸消毒 ?紫外線による ?薬品(次亜塩素酸ナトリウム、エタノール、クレゾールなど)使用 ?逆性石けんの使用などがあります
洗浄 対象物の汚れなどを洗い流すこと

■腐敗、酸敗、変敗とは

 食品は微生物や空気、日光、水分などの働きによって、食品が本来持っている形状や色、味などが変化をする場合があります。このような変化を「変質」といいます。そしてそれが食用に適さなくなる場合を「変敗」、逆に人に有益なものとなることを「発酵」と呼びます。

 「腐敗」とは、食品中のたんぱく質が微生物によって分解され、食用に適さなくなった状態をいいます。いわゆる「腐った状態」のことです。
悪臭や味の変化が現れます。

 「酸敗」とは次のような場合をいいます。
1.油脂・脂肪が酸化して食用に適さなくなること
2.炭水化物などが微生物によって酸を生成する(すっぱくなる)こと
をいいます。
 酸敗といった場合は、どちらかというと油脂の酸化と説明しているのを多く見かけます。
これらの言葉についての定義もはっきりとされているわけではないので、厳格な線引きはむずかしいところです。

■5S活動による安全確保

 この5S活動とは、整理・整頓・清掃・清潔・習慣づけ(躾)のことです。
もともとこの5S活動とは、製造業やサービス業などで、現場における作業の効率化、無駄の排除、品質管理の徹底、安全の確保を目的とした職場環境改善のためのスローガンです。これによって、従業員のモラルの向上を図っていくというものです。
衛生管理の現場においても、この5S活動は、安全確保の手段の一つとして有効です。調理場所、食品の保管などあらゆる場面で活用できます。

(1)整理 必要なものと不要な物を分け、不要なものは捨てる
(2)整頓 どこに何があるかといった置き場所、置き方を明確にし、必要なものをすぐに取り出せるようにする
(3)清掃    清掃をすることと同時に点検作業を行う
(4)清潔 整理・整頓・清掃を行うことを実行することで清潔を保つ
(5)習慣づけ(躾) 決められたことを決められたように実行できるように習慣化するあるいは学習させる

■科学的根拠に基づく安全管理HACCP(ハセップ、ハサップ)

 5S活動はどちらかというと意識改革にもとづく衛生管理手法といえます。それに対して、HACCPは科学的根拠に基づく衛生管理手法です。

 HACCPとは、Hazard Analysis Critical Control Pointの頭文字をとったもので、ハセップあるいはハサップと呼ばれます。日本語では、危害分析重要管理点方式と訳されます。
食品の生産、加工、製造ならびに最終消費者にいたるまであらゆる生産段階における潜在的な危険因子を分析・確認して、それを防ぐ手段を明確にする衛生管理のシステムです。
たとえば、ある食品にはどのような微生物が汚染される可能性がありかを考え、その微生物をリストアップ。そして、それらの微生物は何℃の加熱で死滅するかを確認し、製造工程上その加熱が確保できているかなどを分析し、集中管理をしていくという方法です。

 従来の食品の衛生管理は、最終製品を抜き取り検査するというものでしたが、HACCPによって安全性が高いレベルで確保することができます。
 このHACCPは、米国航空宇宙局(NASA)が宇宙飛行士向けの宇宙食の製造にあたり、食品の安全性を高度に確保されたために導入された衛生管理の手法です。
わが国では、このHACCPの考え方を取り入れた「総合衛生管理製造過程承認制度」(通称マルソウ)があります。食品衛生法で定められ厚生労働省が承認を与えることができます。
しくみを導入しても、運用されなければ意味がありません。2000年6月?7月にかけてこの承認を得た雪印乳業の工場が、集団食中毒事件を起し、この承認も更新制度となりました。

(牟田実の食育講座 No.44)

2007.11.20 20:37:02 | きゃりあ塾 | コメント (0) | トラックバック (0)

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