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こんにちは。倉敷の山本麗子です。
先日テレビで『県庁の星』を放送していました。県庁のエリートが研修でスーパーにやってきてプロジェクトを立ち上げ張り切るのですが、そこのスタッフは皆やる気がなく、県庁のエリートもお荷物状態になるといったストーリーです。そのあとの展開もありますが。
見ていない人はこちら
実際にスーパーに勤務している私にとっては”突っ込みどころ満載”の映画でしたが、知らない人からすると一般のスーパーマーケットの裏側のイメージはこうなのかなあと思ってしまうのではないでしょうか。(実際には一昔前のスーパーマーケットのイメージだと思いますが)
モデルとなった(実際に撮影で使用された)岡山の店舗も実際にはもっとお洒落な店で、映画の内容とは違い、仕事もきっちりしています。
映画で”衝撃の満点堂(映画の中での店舗名)登場シーン”でモデルの会社のロゴマークがそのまま映っていたのには、地元の映画館では大爆笑でした。
スーパーマーケットを扱った映画といえば、『スーパーの女』がとてもリアリティがあって衝撃的でした。 「スーパーの女」が上映された後、売り場で赤い照明で肉の鮮度をごまかしたり、いかにも不自然なリパック商品を見かけることは殆ど無くなりました。映像の力は本当に大きいです。
伊丹監督が撮った予告編のショートフィルムの中に「お買い得パックの中にさんまが6尾、4人家族じゃ食べ切れんわい」という突っ込みを入れる箇所がありました。現場では売価を意識するあまり数量を無視するといったことも実際に当時はありました。(×2パック売る努力を本来はするべきなのに)
当時この予告編にノックアウトされ、公開初日に映画を見て、同僚全員に勧めて、店休日に全員で見に行ったものです。
ところで、この映画(スーパーの女)の原作は総合商社から出向し実際に関東のスーパーに勤務していた人が書いた小説がモデルになっています。原作の小説は安土敏著『小説スーパーマーケット』 (講談社文庫)です。
小説のあらすじは 銀行から親戚の経営するスーパーに転職してきた主人公がスーパーでおこる「事件」で成長し、職場全体の意識を全員を巻き込んで変えていくというものです。大衆百貨店ではない本格的なスーパーマーケットをつくろうとする人たちが描かれています。
映画の中に出てきた「チラシの誤植、値引きシールの使い方、職場の不正」のほかにも、いいかげんな棚卸による不良在庫の問題や品切れ防止策、全員を巻き込んだ改善活動などが書かれています。このように最近の業界モノの映画、ドラマは個人の成長には重点が置かれていますが、実際の職場の環境は、店休日がなく、課内全員集まる機会がないので、なかなか「意思の疎通」がとれません。課内のメンバーもすれ違いが多い、営業時間の延長で勤務時間が長くなる、どのように仕事の考え方を変えていくべきか、あるいは各個人の評価をどうするかなどの問題があります。その意味で、業界モノの映画やドラマは説得力がないように思えてしまいます。
追記 私がノックアウトされた『スーパーの女』予告編の内容です。
最新の大型スーパーに現れた伊丹監督、
「あなたはこんなスーパーで買い物をしていませんか?通路にごみが落ちている。肉の品質を赤い照明でごまかしている。しおれた野菜が山積みで投売り、お買い得パックのなかにさんまが6尾、4人家族じゃ食べ切れんわい。 店員はおしゃべりに夢中」
「こんなスーパーは‥だめよっ。」(店員がすいませーんというオチ)
予告編だけでも十分どきっとしてしまいました。
食ライフ・クリエイター 山本麗子
2007.06.25 22:10:02
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