交渉や議論をする時、質問技法はとても有効です。
「なぜ」「どうして」を質問を重ねると、こちらが主導権を取れる。相手はどうしても守勢に回らざるを得なくなる。
もし、相手が質問技法で議論をしてきた時は、「論点をずらして煙に巻く」作戦に出てみましょう。
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新潟県の三条市で給食から牛乳をはずすことにし、試験的に実施をするとのニュースがありました。
この理由は、「ご飯に牛乳は合わない。牛乳とご飯は日本の食文化にはない組み合わせ」というもの。
至極まっとうなことだと思います。
これに対して、当然ながら酪農家や農業団体が反発。
まあ、立場上そうでしょう。
彼らの主張は、「牛乳は貴重な栄養源で、たんぱく質やカルシウムが取れなくなる」というもの。
これを聞くと、「まあそれも一理あるかも」と思ってしまう。
これこそ、論点をずらした煙に巻く展開。
ここでの論点は、「ご飯は牛乳に合わない。食育上、日本の食文化を考えると牛乳はおかしい」というもの。
それに対して、牛乳は栄養素の重要な供給源という論点をずらして主張。
でもよく考えると、栄養素は牛乳でなくても摂れるわけです。
まるで、牛乳がなくなると栄養素が摂れなくなるような主張。
なかなか上手に論点をずらして煙に巻いてます。
私は牛乳は好きです。 しかし、ご飯と一緒には勘弁。
ということで、三条市の決断に大賛成。