連休中のある日、東京銀座にあるレストランに行きました。
バイキングスタイルのこのレストランは、食材へのこだわりが売りのひとつです。
バイキングの定番、唐揚げやパスタ類などが少なく、野菜の煮物などがメニューの中心です。
有機栽培の食材を使い、しかもできるだけ国産にこだわり、もちろん調理に化学調味料などは一切使いません。料理には、食材や調理法が記載されたカードがつけてあります。
しかし、先日この店に行くと少し事情が変わってきました。あちこにち正直カードというのがついていました。
この正直カードとは・・・
たとえば、「このうどん・揚げ物に使用されている小麦粉は有機栽培の国産小麦を使っていましたが、国産小麦に変更しています」「このデザートコーナーのケーキは添加物を使用しています」というような「正直カード」が料理の横についています。
お店の案内によると、メニューや食材の変更、天候による農産物の品質の状態をお客様にそのままお伝えするために「正直カード」を作りましたとあります。
確かに、有機農産物や国産のこだわり食材が手に入りにくくなっています。
手に入ったとしても、非常に高値です。ですから、レストランとしても価格を据え置くか価格を上げるかすごく悩んでいることは推測されます。今のところ価格のアップはありません。ということは、メニューを見直すということにならざるを得ないと思います。
バイキングのメニューバリエーションが少なくなり、そのかわり、デザートメニューが若干増えていました。私からすると、手抜きになったという印象でした。
そこで、「正直」も付加価値にしたようです。
「正直」が売りになるというのは、さびしい時代になったものです。
やはり、プロの飲食店であれば創意と工夫で、味そのもので勝負していただきたいものです。