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私たちは、残量農薬の心配はないか、栄養価はどうか、添加物は問題ないかなど、自分たちが口にする食品の安全性や鮮度については高い関心をもって見ています。
しかし、その関心も、食品を手に入れるまで口に入るまで。
その結果・・・
スーパーマーケットやコンビニエンスストアでは、消費期限あるいは賞味期限が過ぎたもの(実際には期限到達日以前ですが)は、廃棄されます。これらの食品廃棄の量は年間60万トンに及びます(2003年農水省推計)。
人が一日に必要な食品摂取量を1,000gとすると、何と一日あたり165万食分が廃棄されていることになります。わが国の食料自給率は40%(カロリーベース)にもかかわらず、食品廃棄物の発生量は1,972万トン(2003年度農水省・環境省資料)で国民一人あたりに計算すると年間約160kgとなります。
これだけ廃棄物が出る背景として、生産の場と消費の場の距離がますます開きつつあることにあると思われます。
つまり、食の外部化がいっそう進み、消費者の生産や食に対する関心が薄れてしまっているといえます。また、私たちは、欲しい物を欲しい時に手軽に手に入る環境の下では、食のありがたさや食に対する感謝の気持ちも薄れているのではないでしょうか。
「食眼力」は、こういった無駄が数多くあり、これは私たち消費者が生み出しているということを見抜く力でもあります。
私たちは、残量農薬の心配はないか、栄養価はどうか、添加物は問題ないかなど、自分たちが口にする食品の安全性や鮮度については高い関心をもって見ています。
しかし、その関心も、食品を手に入れるまで口に入るまで。
前述した廃棄の問題などは、口に入るまでの関心度合いと比べるとかなり低くなっているのではないでしょうか。
先日ある商社の穀物担当の方から話を聞きました。
牛肉1キロを生産するのに、餌となる穀物11kgが必要といわれています。また、化石燃料に代わるバイオエタノールの生産で、サトウキビやトウモロコシの価格が上がっているそうです。その結果、食品への価格の影響も考えられるだけでなく、トウモロコシ畑を拡大するために環境破壊が起きつつある。つまり、地球温暖化の対策が別の環境破壊を生む可能性があるということです。
国際連合世界食糧計画(WFP)によると、世界では今でも8億人以上の食料不足・栄養不足の人がいわれています。一方で大量の食品廃棄物を私たちは出しています。
「食眼力」とは、食品を選ぶ目ということだけではありません。あらゆる視点から食のありかたを見つめ見抜く力をいいます。
2007.03.07 07:47:37
| 食彩人
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