警察の取り調べ室で容疑者がなかなか自供しません。 刑事が大きな声でどなったり、威嚇したりしています。しかし、容疑者はだんまり。
そこにその刑事の上司が現れます。とても温和そうな人。「オイオイ、そんなにどなるなよ。そんな大きな声を出されたら、言いたくても言えなくなるよ。」そのあと、容疑者に向かって「ゴメンナサイね。うるさく言って。とりあえず、カツ丼でも食べますか?」
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容疑者は、あとから取調室に入ってきた刑事であれば、自分の話をしっかり聴いてくれそうな気がしてくる。 この人なら話をしても大丈夫に違いない。
というようにだんだん気分が変わってきました。
結局、この上司らしい刑事に、コトの顛末を自白してしまう。
これは、「グッドコップ・バッドコップテクニック」といいます。
コップとは警官のこと。 つまり、「良い警官、悪い警官テクニック」。
一人が「ツッコミ役」になって荒っぽい言葉で圧力をかける。
もう一人が「ボケ役」になってそれをなだめすかして、相手に同情的な態度をとる。
すると相手はボケ役に心を許し、思わず本当のことを話してしまうというもの。
実は、これは刑事ドラマの世界だけでなく、交渉の場面や暴力団の取り立てや脅しなどでも使われています。 簡単そうですが、コンビのコミュニケーションがうまくいかないとできません。