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食品とは「生きる」意味を考えさせる手段
「食育講座 シリーズ4 食品とは 1(全9回)」

 今回からシリーズ第4弾が始まります。食品とはいったい何かについて考えてみます。

 文部省特定研究「食品の機能の系統的解析と展望」では、食品には、栄養機能、感覚機能、生体調節機能があると示されています。
食品には、「生きる意味」を考えさせる手段という側面もあります。
私たちは、生命を食料としていただいています。私たちがいただいている食品は、もともとは植物や動物の命です。ですから、「いただきます」というのは、「限りある命をいただく」という意味でもあります。
同時にその食品を作り出すためには、水、大地、太陽、海などの自然環境や生産者、加工者、流通業者、調理をする人などあらゆるものに感謝する意味も含まれます。

 現代では、いつでもどこでも食べたい物を手に入れることができるようになりました。その反面、食品を通して「生きる意味」を考えること、「すべてのものに感謝する気持ち」が希薄になっています。食品を通じて多くのことを学ぶことが望まれます。

■食品の分類
 食品は大きく分けると生鮮食品と加工食品に分けられます。前者は手を加えることなく食べることができるもので、後者は何らかの加工をくわえたものです。このほかに、食品はさまざまな切り口で分類ができます。食品産業動態調査(社団法人食品需給研究センター)では、加工食品を5部門に分類しています。(畜産食料品、水産食料品、農産食料品、コーヒー・茶系飲料、調理食品)、農林水産省では、品目別の分類として(米、麦、イモ・雑穀・豆、工芸農作物、野菜、果樹、花き、畜産、加工食品)としています。(注1)

◇分類法
分類の仕方:分類具体例

動物性・植物性によるもの:動物性食品・植物性食品
生産形式(様式)によるもの:農産物・水産物・畜産物・林産物・加工食品
用途によるもの:主食・副食・調味料・嗜好品・保存食など
温度管理によるもの:加温品・常温品・冷蔵品・冷凍品など
機能によるもの:医薬品・保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)・一般食品(健康食品含む)
加工段階によるもの:一次加工食品・二次加工食品・三次加工食品(注2)
加工方式によるもの:物理的加工品(冷凍品、レトルト食品、インスタント食品など)生物的加工品(発酵食品など)化学的加工品(加水分解、中和、酸化などにより加工されたもの)
使用目的によるもの:介護食、検査食、非常食、離乳食など
栄養素によるもの:6つの基礎食品 1群(魚、肉、卵、大豆、大豆製品)2群(牛乳、乳製品、海藻、小魚類)3群(緑黄色野菜)4群(その他の野菜、果実)5群(穀類、イモ類、砂糖)6群(油脂類、脂肪の多い食品)

(注1)農林水産省ホームページ統計より
(注2)一次加工食品とは、農・畜産物を直接の原料として、その食品の性質を生かして、物理的あるいは微生物的な処理・加工した食品。(精米、原糖、缶・瓶詰果汁、しょうゆ、食物油、漬物など)
二次加工食品とは、一次加工によって製造された業務用製品を1種あるいは2種以上用いて、何かしらの加工をした食品。(製パン、精糖、製めん、マーガリン、マヨネーズ、ソースなど)
三次加工食品は、一次あるいは二次加工食品と2種以上の業務用品を組み合わせて、在来のものとは異なる形に加工した食品。(菓子類、しこう嗜好飲料など)
数次加工食品は、三次以上の組合せによるもので、冷凍食品、レトルト食品、惣菜類、調理済み食品などがあります。

■食品の種類
 食品の種類は、気候風土、食文化、食慣習、地理的条件、ライフスタイルなどにより多種多様あります。スーパーマーケットなど販売されている食品の種類もたくさんあります。ここでは、知っておきたい加工食品の種類について取り上げます。

インスタント食品:お湯を注ぐだけ、電子レンジにかけるだけというように調理が非常に簡単で保存性のある食品のこと
コピー食品 :ある食品の形態、味、食感などをまねて作った模造食品のこと。「イミテーション食品」ともいいます
レトルトパウチ食品:レトルト食品のこと。加圧加熱殺菌装置で殺菌できる袋状あるいは成型容器に詰められた食品のこと。カレーやシチュー、パスタソースなどがあげられます
健康食品:健康の維持増進に役立つとされる食品のことで明確な規定はありません
冷凍食品:食品および食品を調理し、また加工したものを容器包装して冷凍した後、?15℃以下の温度で保存したものです。業界の自主基準では?18℃以下としています
ブランド食材:特定の産地や種類を売り物として付加価値をつけた食材のこと。魚沼産コシヒカリ、関アジ、関サバ、松坂牛、名古屋コーチンなど
動物性食品:肉類・魚介類・卵・乳製品など動物に由来する食品または原材料を使用して作られた食品のこと
植物性食品:穀類、いも類、砂糖類、種実類、豆類、野菜類、きのこ類、海藻類、植物油など植物性の食品または原材料を使用して作られた食品のこと
保健機能食品:栄養機能食品と特定保健用食品に分けられます。前者は、厚生労働省が定める栄養成分の基準を満たしていれば製造者の責任で栄養成分の機能を表示できる食品のこと。後者は、トクホとも呼ばれますが、「血圧や血中のコレステロールを正常に保つ」「胃腸の調子を整える」など、特定の効能が科学的根拠に基づいて証明されているもので、国が認めた加工食品のこと
シリアル食品:穀物を加工して製造された食品で、おもに朝食に利用されます

■食品添加物の種類と用途
 食品衛生法(第4条第2項)において、「食品添加物とは、食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用するものをいう」と定義されています。 そして、同法の施行規則の別表として食品添加物全体が採録されています。
つまり、食品添加物そのものを食用として使われることはありませんので、食品ではありません。食品を製造・加工・保存する段階で用いられる調味料や着色料、保存料などを食品添加物といいます。
この食品添加物の指定や取り消しを実質的に決めるのは、厚生労働大臣の諮問機関である「食品衛生調査会」で、その委員は学識経験者の中から厚生労働大臣が選びます。
食品添加物の目的と種類

品質を向上させる・・・着色料、香料、漂白剤、発色剤、湖料、結着剤、甘味料、酸味料、調味料など
品質を保持する・・・保存料、酸化防止剤、殺菌料、防虫剤、防カビ剤など
食品製造の手段として・・・食品製造用添加物、抽出剤、溶剤、醸造用添加物、膨張剤、消泡剤、チューインガム基礎剤、乳化剤など
栄養強化のため・・・強化剤(アミノ酸類、ビタミン類、ミネラル類など)
添加物の用途によっては、用途名の表記が消費者にとって重要な情報となることから、つぎの8種類の用途については用途名と物質名を併記することになっています。

1.甘味料(甘味料、人工甘味料または合成甘味料)
2.着色料(着色料または合成着色料)
3.保存料(保存料まはた合成保存料)
4.増粘剤、安定剤、ゲル化剤、湖料
5.酸化防止剤
6.発色剤
7.漂白剤
8.防カビ剤(または防ばい剤)(注1)

塩やみそ、しょうゆなどの調味料も食品に添加されますが、これらは、食品としても用いられることがあるので、食品添加物ではなく食品と分類されています。

(注1)防カビ剤。収穫後、農作物を貯蔵する際や長時間の輸送時に使用されるます。オレンジ、レモン、グレープフルーツなどのかんきつ類やバナナの貯蔵や運搬中にかび(黴)が発生するのを防ぐために使用される食品添加物

次回は「食品の加工と貯蔵」です。

(牟田実の食育講座 No.26)


2007.08.30 22:46:07 | きゃりあ塾 | コメント (0) | トラックバック (0)

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